～映画「チア☆ダン」TOPICS⑥ ～
「日本全国、チアダンスしよっさ！キャンペーン」レッスンレポート
－JCDA公認インストラクターが小学生にチアダンスを指導－
3月11日公開、広瀬すずさん主演の映画『チア☆ダン～女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話～』。映画の公開に先駆け、「日本全国、チアダンスしよっさ！キャンペーン」が実施されています。
チアダンスを知らない人、習う機会がなかった人たちにも、ぜひチアダンスの魅力を知ってもらいたい！という思いからスタートしたこのキャンペーン。映画に全面協力している日本チアダンス協会（JCDA）の公認インストラクターが、日本全国を訪れ無料でレッスンを行っています。
（※レッスンの応募受付は終了しました）
1月21日(土)には、東京都江戸川区立小松川小学校の2年生 約70人を対象に、体育の授業の一環としてレッスンが行われました。この日は学校公開日ということもあり、多くの保護者も見に来ていました。
ポンポンを両手に持ち、元気よく入場してきた子どもたち。運動会でポンポンを持ってダンスを踊った経験はあるものの、チアダンスには初めて触れると言います。この日はテレビ番組の取材もあり、いつもとは違う雰囲気に興奮と緊張を隠せない様子。
サプライズゲストの芸人・サンシャイン池崎さんが登場すると、子どもたちのテンションは急上昇！「みんな、チア☆ダンって映画知ってる？」の問いに、「知ってるー！」と元気よく手を挙げる子どもたち。ダンスは苦手、と言っていた子も「俺も苦手だから、一緒に頑張ろうな！」と優しく声をかけてもらい、サンシャイン池崎さんのネタで大笑いし、すっかり緊張がほぐれた様子でした。
今回は特別に、日本チアダンス協会がプロデュースするオールスターチーム「Team JCDA」によるパフォーマンスが行われ華やかにレッスンがスタート。迫力あるパフォーマンスに、子どもたちの目も輝きます。
今回のレッスンを担当したのは、JCDA公認インストラクターの村田咲千代さん、若杉嘉奈子さん、花島加織さんのみなさんです。
まずは、ウォーミングアップから。インストラクターのみなさんの、はつらつとした声に従い、慣れないステップやジャンプにも子どもたちは一生懸命ついていきます。
必死になるあまり、表情が硬くなってしまう子どもたちは、「はい、笑顔でやってみるよ！」と声をかけられたり、「Hoo！って声を出してみよう！」と促されたり。ウォーミングアップの時点から、チアダンスに大切な笑顔や声かけについても教わっていました。
次に、チアダンスの基本となるアームモーションについて学びました。アームモーションとは、“フィスト”と呼ばれるグーの形に手を握り、腕を大きく伸ばしてVやLといった形を作るものです。「アームモーションは、腕をピーンと伸ばすとかっこいいよ。」「腕は上げるけど、肩は下げようね。」など、３名のインストラクターやTeam JCDAのメンバーが子どもたちの腕や肩に触れながら、丁寧に指導していきます。
基本の動きをマスターしたら、いよいよ振り入れの開始です。驚いたのは、子どもたちの振り覚えの速さ。8×8カウント分の踊りを、10分足らずで覚えてしまいました。とてもチアダンス初心者とは思えないスピードです。
約半分ほど振り入れが進んだところで、試しに曲に合わせて踊ってみることに。今回の曲は、映画チア☆ダンの挿入歌、大原櫻子さんの『青い季節』です。大原さんの澄んだ歌声に合わせ、ここまで習った成果を発揮して、元気よく踊ることができました！
続いて、ラインダンスに挑戦です。横一列に並んで肩を組み、いっせいに足を上げるラインダンス。ですがいきなりラインダンスに挑戦するのはハードルが高いので、今回は簡易バージョンとなりました。肩は組まず、一人ひとりが単独で足上げのステップに挑戦です。さすがの子どもたちも疲れが見え始めて、少々苦戦気味でした。
そんな時こそ、少しでも元気に楽しく、笑顔で踊れるようにと、「ラインダンスはチアの見せ場だよ！男の子はカッコよく、女の子はかわいく踊ってみよう！」「ラインダンスに入る時、みんなで『Let’s Go！』ってかけ声をかけてみましょう。いくよー！せーの！」と、インストラクターによる声がけが続きます。そんなインストラクターたちの笑顔につられて、子どもたちの集中力と笑顔も少しずつ戻ってきました。
レッスン開始から1時間ちょっと。無事に振り入れ完了です。ここまでの健闘を拍手で称えあいました。
そして、実際にポンポンを持って何度も曲で通して踊る、踊り込みに入ります。「みんなが苦手なところを中心に復習していきましょう。わからないところある人、いますか？」というインストラクターの問いかけに「はい！サビからもう一度復習をお願いします！」と手を挙げたのは、子どもたちと一緒にレッスンに参加していたサンシャイン池崎さん。ちょっとした空き時間にも一人でもくもくと振り確認をし、じっと見つめる子どもの視線に気づくと、笑わせていました。
いざ曲に合わせた通し練習が始まると、子どもたちの表情は真剣そのもの。インストラクターが「笑顔でねー！」と言っても、なかなか笑顔が出ません。
「みんなでニッコリの練習をしてみよう。見ている人を元気にするには、やっぱり笑顔が大切だよね。お父さん、お母さんを元気づけるつもりで、ニッコリしながら踊ってみてね！」「かけ声のイエイ！の声が小さいよ。もっと大きくお腹から声を出してみよう！」と、インストラクターに促され、だんだんと振りだけでなく表情やかけ声にまで気を配れるようになってきました。
さぁ、いよいよ本番です。
テレビ番組の取材もあり、子どもたちは緊張しているようでしたが、結果は…大成功！子どもたちもサンシャイン池崎さんも、振りの間違いはほとんどなく、にっこり笑顔で踊ることができました！！何より、授業を見守っているお父さん、お母さん、学校の先生たちを元気にしたい！という気持ちがとっても伝わってくる、素晴らしい演技でした。
レッスン終了後、子どもたちに感想を聞いてみました。
「初めてのチアダンスで、振りを覚えるのが大変だったけど、楽しかった！」
「チアのお姉さんたちの衣装がかわいかった！」
「波みたいに、みんなで順番に動いていくところが楽しかった！」
「いっぱい動いたからお腹空いちゃった！」
と、どの子どもも嬉しそうに答えてくれました。
レッスンを担当したインストラクターの若杉さんは、
「みんなにとっては、初めてのチアダンス。それなのに、振り覚えが速くてビックリしましたね。
普段は女の子に教えることが多いのですが、今日は男の子がたくさん来てくれて、始まる前はどうなるかな…と思っていました。ですが、予想以上に元気よく踊ってくれて、私も元気をもらいました。チアダンスは、女性だけのスポーツではありません。競技でも男性が増えてきているので、もっとたくさんの方に知ってもらいたいです。
チアスピリットは、普段の学校生活の中でも取り入れることができます。笑顔でいると、自分自身も周りの人たちも、元気になれるものです。今日レッスンに来てくれた子たちが、踊っている時だけでなく、普段から笑顔を心がけていってくれたら、とてもうれしいです。」と語ってくださいました。
最後に、今回のレッスンに申込みをされた、江戸川区立小松川小学校校長の豊澤みどり先生にもお話しを伺いました。
「以前からゲストティーチャーを招いて特別授業をしてもらい、プロフェッショナルから生で教わる機会を大切にしてきました。2020年東京オリンピックの時、応援の主役となるのは今の子どもたちです。高学年は、これまでもJOC壮行会やパラリンピックの閉会式に参加させてもらうなどの体験を積んできましたが、低学年向けのプログラムがなかなか見つからないと思っていた中、チアダンスしよっさ！キャンペーンを知り、『これはぴったりだ！』と思い、応募しました。
人を応援し、元気づけ、自分も元気をもらう。チアスピリットは、応援の精神そのものです。集団行動が苦手な子、ひっそりと一生懸命頑張る子など、いろんなタイプの子がいますが、チアダンスをすることで、子どもたち自身にも元気になってほしいと思っていました。
レッスンを見学していて、子どもたちのすごい集中力に驚きました。インストラクターの先生方がわかりやすい表現を心がけてくださったお陰もあると思いますが、何より楽しかったのでしょうね。『運動は嫌い』と言っていた女の子も、『チアダンスなんて女っぽい』と言っていた男の子も、夢中で踊っていました。
小松川小学校では、今後“6年生を送る会”や“新入生を迎える会”で、今回習ったダンスを発表する予定です。本番に向けて、引き続き練習を頑張っていきたいと思います。」
最後まで諦めることなく、笑顔で踊りきった子どもたち。今回のレッスンでチアスピリットそのものを学ぶことができたようです。
チアダンスは、知れば好きになる、周りに笑顔が増えていく。そんな素敵なスポーツです。
チアダンスしよっさ！キャンペーンには、全国の小・中学校をはじめ、高齢者施設や日本語学校で学ぶ外国人留学生からの応募もあったとのこと。このキャンペーンを通じてチアダンスを始めるチームが増え、映画「チア☆ダン」を通じてチアダンスがもっと広がっていくといいです。
掲載日：2017.2.3
映画『チア☆ダン～女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話～』は、3月11日(土)公開！
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